もともと飲水量が犬よりも少ない猫ですが、一般的にどのぐらい飲むのが普通なのか、どれぐらい飲み過ぎることを多飲と呼ぶのでしょうか。
その目安がわかれば、日々の健康管理や体調チェックなどにも役立ちます。
今回は猫の飲水量と、飲み過ぎている場合、そうじゃない場合に考えられる病気についてご紹介していきたいと思います。
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猫が水を飲む量はどれぐらい?
猫の一般的な飲水量は、体重1kgあたり1日の飲水量は40ml~50ml程度と言われています。
3kgの猫であれば3kg×50ml=150ml以下
5kgの猫であれば5kg×50ml=200ml以下
これ以上飲んでいるようであれば多飲と言え、また倍以上の量を飲んでいるとなると明らかに病気の可能性があるので早めに動物病院を受診するようにします。
ただし、飲水量はあくまで一般的な目安になるので、猫の生活環境によっては例えばウェットフードをよく与える家庭ではフードから水分を摂取できている分、一般の飲む量よりはもしかすると飲水量は少なめの可能性もあります。
いずれにしても、愛猫の普段の飲水量を把握しておくと、多飲や全く飲んでいないなどの異変にいち早く気づくことができ体調管理にも役立つので、今日からでも飲み水の量を固定してみることをおすすめします。
飲み水用の皿に目盛がついているタイプもありますが、ない場合には200mlや300mlサイズのミニペットボトルを利用しても良いでしょう。
複数の場所に飲み水の皿を設置している場合には、摂取目安の水量を分けて置くようにし、一日で多少の量は蒸発するのでその分も頭にいれておくとよいでしょう。
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猫が水 よく 飲む病気って?
猫が普段よりも明らかに水分摂取量が増加している場合に考えられる病気はいくつかあります。
・腎疾患(慢性腎不全、腎炎、腎腫瘍など)
・糖尿病
・甲状腺機能亢進症
・子宮蓄膿症(メスのみ)
・膵臓の病気
・乳がん
などがあげられます。
猫は我慢強いところがあるのでなかなかその異変にすぐに気付くことができないこともありますが、明らかに飲み水の摂取量が増えたときには、SOSのサインと思って何かしらの病気を疑うことはとても大切なことです。
中でも猫に多い病気が腎不全ですが、高齢の猫のほとんどが患う病気といってもよいでしょう。
もともと水分を節約しながら生きていけるよう進化した腎臓は、長年に渡り酷使されたことによって年齢とともに腎機能は低下しその低下を少しでも補おうとする働きが多飲多尿として現れるため、腎障害のサインとしてこの病気を疑うことができます。
その他にも糖尿病の場合にも多飲多尿は症状としてでますが、沢山食べているのに体重が増えず痩せていったり、悪化すると嘔吐や元気がなくなってくることもあります。
メスの場合では子宮蓄膿症でも水をよく飲むようになりますが腹部周辺が大きくふくれる症状なども現れます。
多飲のほかに以下症状があれば早急に病院で診てもらうようにしましょう。
・体重減少
・多尿
・食欲の増減
・嘔吐
・おりものがでたり、元気がなくなったり、体臭や口臭が急にきつくなった
・下痢や便秘などの排泄の異変など
猫が水を飲まない病気は?
もともと飲水量が少ない猫は、尿も濃くつくられる傾向がありそのため臭いもきついのが特徴です。
水を飲まない症状で考えられる病気はいくつかあります。
・下腹部疾患
・膀胱炎
・環境の変化などによるストレス
・脱水症
などがあげられます。
よく耳にする病名に尿路結石という病気がありますが、この尿路結石などの下腹部尿路疾患は猫が日常で得る水分量が不足することが原因で起こります。
肥満気味だったり、高齢だったりすると、動きが鈍くなるために水を飲みに行く回数も減ってきたり、冬場など季節の変化によっても水分を摂取する量が減ることもあります。
ミネラルは結石をつくる材料となり、尿が濃くなることでできやすくなると言われています。
また、消化率の悪いフードなどでは便に水分を摂られてしまう結果、尿の水分が減り濃くなることで尿路結石になりやすくなります。
膀胱炎はオス猫がかかりやすいと言われていますが、その他にも寒い時期に水分を摂るのを我慢したり、肥満の猫も面倒くさがって水を飲みにいかないことで、膀胱炎になることもあるので積極的に水分を摂らせるようにしましょう。
環境による変化でもストレスなので、水を飲まなくなることもあるのでその場合には、ウェットフードなどを使って水以外からも水分補給できるように工夫しましょう。
まとめ
猫にとって水は、さほど必要のないようにおもいますが、飲み過ぎても飲まな過ぎても起こりうる病気というのはいろいろあります。
猫は体の不調をあまりみせない動物なので、飲み水の量の変化を見過ごさないようにしましょう。
水を飲まないというほかに以下症状があれば早急に病院で診てもらうようにしましょう。
・尿の頻度や量
・排泄をするときに痛みを伴っていないか(鳴いているかなど)
・食欲の増減
・下痢や便秘などの排泄の異変など
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