猫のお尻が赤い場合には、肛門嚢炎や肛門嚢膿瘍などが考えられます。
症状が進むと膿がでたり、かぶれることもあります。
今回は、猫のお尻(肛門)が赤い場合に考えられる病気、膿がでている場合に考えられる病気についてご紹介していきたいと思います。
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猫のおしりが赤いけど大丈夫?
猫のお尻(肛門)が赤い場合に考えられるのは、肛門嚢炎の可能性です。
猫は肛門嚢という袋を肛門から約1~2㎝離れた左右に1つずつ持っています。
その肛門嚢の中では、匂いのある分泌物が作られ肛門の近くに開いている小さな穴から通常は排泄時などに少しずつ排出されます。
これはマーキングや臭い付けのためにあるもので、臭いが強いのが特徴です。
犬やスカンクにも肛門嚢はあります。
肛門嚢が細菌感染などの何らかの原因で炎症を起こすと肛門嚢の中の分泌物を上手に排出できなくなります。
肛門嚢炎を起こすと、猫はしきりにお尻を気にするようになります。
肛門を舐めたり、噛もうとしたり、お尻を床などにこすりつけようとする動作を繰り返し、肛門周りの皮膚が赤く炎症しはじめます。
炎症で痛みが生じてくると、飼い主や家族にもお尻を触られるのを嫌がります。
痛みがひどい時には、元気をなくしたり食欲不振になることもあります。
愛猫がお尻を気にするようになったり、肛門が赤くなっていたり、お尻を床にこすりつけるような動作が見られる場合には肛門嚢炎の可能性があるので病院を受診するようにしましょう。
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猫のおしりに膿がついていけどいいの?
猫のお尻(肛門)に膿がついていた場合に考えられるのは肛門嚢膿瘍です。
肛門嚢の中が細菌などにより化膿すると、肛門の周りが腫れてきます。
炎症だけの時より痛みがひどいため猫は食欲や元気を失うことが多くなります。
猫が痛みのために肛門のあたりを気にしていても、尾の下に肛門が隠れているため肛門嚢の化膿に気づかない飼い主も少なくありません。
治療しないまま時間が経つと肛門嚢が破れ、肛門の横に穴が開きそこから膿が出てきます。
穴の直径は1 cm 前後と小さいこともありますが、直径2~3 cm以上になることもあり、血の混じった膿が出てくることもあります。
傷が治らなくても膿が出ると痛みが弱まるため、猫がそれ以上肛門の周りはあまり気にしなくなることもあります。
しかし飼い主が気づかずそのまま放置すると穴は塞がらずそこから分泌物が出続けます。
下痢などで肛門が汚れたり、肛門の周りが炎症を起こしているとこの穴が塞がることがありその結果肛門嚢に分泌物が過剰にたまり炎症を起こします。
またその穴から細菌が入り込んで肛門嚢に感染すると内部が化膿して肛門嚢膿瘍になります。
猫のおしりがかぶれて赤くなっているときはどうしたらいい?
猫のお尻がかぶれている場合には、動物病院を受診するようにしてください。
かぶれている状態は、猫にとっても気になることです。
しきりに舐めたり、噛んだりと、かぶれている部分がますます炎症を起こしてしまう可能性もあります。
かぶれの原因が、肛門嚢炎だけの場合にはまず肛門嚢を刺激してやり中の分泌や 膿汁を排出させ、その後抗生物質や抗炎症薬を投与する内科療法を行います。
かぶれだけでなく、膿瘍を起こしている場合には、肛門嚢の刺激だけで膿を出させることが難しいこともあるので、その場合は肛門嚢に注射針を刺して、膿を抜き取ったり小切開を行って膿を出すなどの必要があります。
皮膚に穴が開いて膿が出ている時には、内部を消毒して抗生物質や抗炎症薬を与えるなどの内科療法を行います。
ときには開いた傷を縫合したり、肛門嚢そのものを摘出する手術が必要になることがあります。
下痢ではないかぶれがお尻にあって、原因がよく分からないときには肛門嚢の炎症なども考えられるので早めに病院にかかるようにしてください。
まとめ
猫の肛門嚢炎は症状が進むと、痛みが強くなりお尻を触られるのを嫌がたっり、食欲不振になることもあります。
肛門嚢炎は、見た目ではわからないのでお尻が赤くなっていたり、膿やかぶれ、強い異臭などを感じたらすぐに病院に連れて行くようにしましょう。
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