猫を見ていると、「またここにいる」など、、決まった場所で同じ猫を見かけることってよくあることだと思います。

ここで、「いつも同じ場所にいるけど、これって縄張りなのかな?」とか、「同じ場所で見かけるということは、結構狭い範囲の縄張りなのかな?」とかの疑問が浮かびますよね。

また、他の猫が来たときはどうなってしまうのかも知りたいところ。

そこで今回は、猫の縄張りについてお話してまいりましょう。

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猫の縄張り争いするときはどうなるの?

まず、猫の縄張りについて説明していきましょう。

猫にとって縄張りは生きていくために必要なもので、食料や飲み物、安心できて安全な寝るところ、つまり決まった空間であると言えます。

猫は主に単独行動で過ごしているのですが、猫の縄張りには2つの種類があり、ホームテリトリーと言われる生活の中心となる場所と、ホームレンジと言われる生活に必要なもの、例えば食料や飲み物などを獲得するための広範囲な場所があります。

前者のホームテリトリーとは、プライベートな空間であるため、できる限り清潔で快適に過ごせるように猫も工夫しています。

後者のホームレンジとは、人間で言うと買い物に行ったり仕事に行ったりする生活圏のことを指す広範囲の場所で、自分のおしっこやうんちでにおいを残し、「ここからは自分の縄張りだ」ということを表しています。

しかし、においのみの意思表示になるので、どうしても曖昧になりがち。

そして広範囲にわたることから、他の猫と縄張りが重なることも少なくはありません。

縄張りが重なっているところは、時間差を作って共有することがほとんどであると言われています。

基本的には、縄張り争い、いわゆるケンカをすることによって、無駄な体力を消費してしまう上、ケガを負って命に関わることが多いので、出来るだけ出会わないようにしてケンカを避けることが多いようです。

この場合、縄張り争いが起こることは少なそうですね。

ただし、見知らぬ猫同士が出会い、お互いにその場所を譲らなかったとき、縄張り争いが起きてしまうのです。

まず、猫同士で優劣を本能的に判断します。

自分の方が劣っていると感じた猫は、相手から目をそらしたり身体を動かすことなく道を譲ろうとします。

猫同士の優劣がない場合は、本能で判断するのではなく、少しずつコミュニケーションを取ることで縄張り争いをします。

ゆっくりと鼻キスをしはじめ、ここで相性が悪いとわかれば威嚇して逃げますが、相性が良いとわかればお尻のにおいを嗅ぎ合い、どちらかの優劣を決めますが、ここまでくると仲良しなようすがわかりますよね。

したがって、猫で言う縄張り争いとは、いわゆる「ケンカ」らしくないようすだということがわかりましたね。

ただし、ホームテリトリーになると話は別です。

そこに他の猫などの侵入が確認されたときは、相手に対して攻撃を行うことも。

ホームテリトリーとなると、猫だけではなく、人間でさえも威嚇されたり攻撃されたりすることがあります。

猫の縄張り、特にホームテリトリーに入ってしまったときは気をつけてくださいね。

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猫の縄張りの範囲ってどこからどこまで?

では、猫の縄張りの範囲ってどれくらいあるのでしょうか?

室内で飼われている猫の場合は、家の中が縄張りとなります。

特に寝床やお気に入りの場所は、ホームテリトリーに値することがあります。

野良猫の場合は、人間がたくさん行きかう生活圏では、ホームレンジの範囲は直径で約150メートルまでであることがわかっています

意外と範囲が狭いなぁと感じる方も多いと思いますが、人間が少なくなっていくと縄張りの範囲は広範囲に広がります。

外にいる猫は、通常半径50~500メートルだと言われていますが、住んでいる環境によっても違ってきます。

例えば、田舎では自然がたくさんありエサも豊富なので、直径約500メートル、人間がまったくおらず野生化した猫であれば、縄張りの範囲は計り知れないほどの広範囲だと言われています。

縄張りが一番広いと言われているのは、去勢を行っていないオス猫。

通常の縄張りの範囲に比べて、3.5倍もの範囲で、特に発情期はメス猫を求めて10倍になるとも言われています。

発情期にあちらこちらでオス猫同士が縄張り争いをしているのは、メス猫を求めて広がりすぎた縄張りが重なってしまうからなのですね。

逆に、メス猫の縄張りは狭いと言われていますが、母になったメス猫は、子猫を守るためにホームテリトリーを命がけで守ろうとします。

縄張りの範囲について一通り説明しましたが、結論を言いますと、食料や住む環境に恵まれている猫ほど縄張りが狭く、食料など必要なものが少ないと生きていくために縄張りをどんどん広げていくという傾向にあると言えますね。

猫の縄張りは移動するの?

ズバリ、猫の縄張りは変わることがあります。

野良猫が縄張り争いに負けたときは移動することがほとんどです。

縄張りを変えずに過ごす猫もいますが、争いに勝ったボス猫に従い続けなければなりません。

また、ボス猫に縄張りを追われることもあるようです。

野良猫の社会は意外と厳しく、生きていくために大変なんですね。

ちなみに、室内で飼われている猫の縄張りも変わることがあります。

野良猫のそれよりは、お気に入りの場所が変わるという程度のものなので、特に心配する必要はありませんよ。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

猫、特に野良猫って、外では自由に過ごしているように見えていたかもしれませんが、縄張りという規則があり、生きていくためにそれを従順に守っているのですね。

たまにケンカをすることもありますが、縄張りは本能を守るために必要な場所で、生きていくためのもの。

室内で飼っていても多頭飼いならたまにケンカもあるかもしれません。

そのときは、ひどくならないように見張ったりひどくなるようなら止めに入ったりしてあげてくださいね。

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